公社職員による東日本大震災ボランティアの現地レポート(2回目)です。





2回目の人的支援として、8月1日(月)から1週間、療養施設課看護師の岡ア進を宮城県石巻市のCLCボランティア事務局へ派遣しています。以下現地より報告です(携帯メールによる)。








8月1日(月)22:22
無事、石巻事務局に着きました。事務局の武田さんと社協の清さんと同行し、渡波地域生活支援所に訪問しました。その後、引き継ぎを受け、全体ミーティングに参加しました。

8月2日(火)17:24
まだ、業務中ですが、早目に報告します。本日は、午前中から、京都の特養のスタッフの方と同伴し、女川町に行きました。仮設住宅、ボランティアセンター、役場、特養を訪問しました。女川の小屋取地区では、津波の生々しい話を聞き、改めて、早急かつ長期継続可能な復興支援の必要性を痛感しました。

8月3日(水)15:31
避難所は縮小され、随時仮設住宅に入所されています。仮設住宅により、環境等の状況が異なり、そのことでトラブルが発生しているケースがあります。又、避難所に残っている方は、経済的に出たくても出られない等の問題を抱えています。今後は、個別的な対応が最大の課題です。添付している写真は、ビッグバーンです。最大700名近くの被災者の方が居られましたが、現在は50名ほどの被災者の方が居られます。余震もありますが被害はありません。


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8月4日(木)21:05
本日の活動は、職員が被災した老健施設を訪問しました。泊まり込みのボランティアが4名います。施設が山の中なので外出が出来ず、ボランティア自身が様々なストレスを抱えている状況です。
今回の震災では、ボランティアの精神的フォローが必要だと実感しました。それから、昨日に訪問した仮設住宅に本日も訪問しました。その時だけの活動では、自立した復興支援に結び付かないので、フォローを目的として訪問しています。
その後、南三陸から石巻に戻る途中、現在でもなお至るとこで撤去した瓦礫の山が目に飛び込んできます。一日でも早い復興を強く望みます。


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8月5日(金)14:43
今日は海からの北東の風の影響で、海から山沿いは、一面の薄いガスに覆われていました。
昨日同様に吉野沢の仮設に訪問しました。目的は仮設住宅でのプール作りでした。プールを作ることで、仮設住宅の子どもたちも喜び、プールを自分達で作製する喜びを感じて、自分達による自分達の何かを見出だして欲しいという企画のもと、活動しました。
少し加工すれば完成する状態にしました。後は住民自身が、加工し、設置することを待つ状況にし、事務局に戻りました。
待つことで、住民の自主性を促すことになればと思います。添付写真は、仮設住宅のサロンです。


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8月6日(土)18:15
午前中は石巻専修大学で、「仮設住宅でのひと工夫」というテーマの講演に参加しました。
講演の内容で、被災者の方が支援を受ける気持ちになるより、配慮されている気持ちになる対応が重要と言われたことが、復興支援のキーワードではないかと痛感しました。
午後は仮設住宅を訪問し、明日の朝市開催の打ち合わせをしました。その後、老健「つつじ園」に物資を搬入し、ボランティア職員の現状を確認しました。
つつじ園では職員自身が、被災し、人員が不足しているため、京都からボランティアが支援に来ています。ボランティアの方のニーズを把握し、継続出来る環境作りが、コーディネーターとして重要な役割になると思います。


8月7日(日)12:05
早朝4時に事務局を出発し、吉野沢仮設住宅と団地の草刈りのボランティアに行きました。仮設住宅のほぼ全員の方が参加されました。
当初は、1時間半の予定でしたが、参加された方が多くおられたので、30分で作業を終えることが出来ました。
その後、入居者の独り暮らしのある男性に味噌汁を頂きました。被災当初は御自身のことだけで、生活が手一杯でしたが、私達ボランティアに手料理を出してくれたことは、自立支援の確かな一歩になると感じました。
その後、石巻港から女川に行ってきました。5日前にも行きましたが、瓦礫の山・倒壊している住宅・陸に押し上げられた船を見ると、自然の恐ろしさを痛感しました。
再度石巻に戻ると、他のボランティアの方が大勢で側溝の清掃を行っていました。風景は津波の傷跡ばかりですが、各所で復興に繋がる絆が生まれていると実感しました。添付写真は仮設住宅での草刈りの風景です。


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8月8日(月)14:29
吉野沢仮設住宅へ活動最終日の挨拶に行きました。
吉野沢仮設の方々と短いふれあいでしたが、笑顔が素敵で心の温かさを感じました。今日は、津波の生々しい体験を聞かせて頂きました。自然は、人間に恵みを与えてくれる。しかし、時として脅威を与える。人間の力に警鐘する惨事ではないかと痛感しました。
その事を東北の方々が、身をもってメッセージを出されたと思います。日本中の人々は、より多くの配慮をすべきだと感じました。
以上が今回の活動における感想です。今後も、被災地の一刻も早い復興に支援する責務を感じました。



8月9日(火)11:00
9日間の支援活動を終了し、今、帰路についています。
私達が今なすべきことは、被災者全ての方が、一刻も早い安心した生活を、取り戻せる配慮が責務だと痛感しました。
最後に、仮設住宅の方・ボランティア・石巻市民の方、全ての方に感謝の気持ちで一杯です。